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潮田文の個展 "It's Small World" の最も単純で不器用な模倣。スキャン面の上に「潰れた缶」ならぬ金属製の物体をを置いて黒い布を被せてスキャンしただけのもの。それをここでは、スキャン時の元サイズの16分の1ほどに縮小してある。縮小してしまっては本来、元も子もないのだが(元サイズ画像はこちら、大きいので要注意)。そもそも潮田氏の作品はそれが「紙」に落とされていたところに妙味があったと思っている、つまり、最終的な作品は物体であって、それ自体「実物」であったのだ。だからこそそれが「実物大」だと言われたときに、「実物大」という観念そのものを動揺させることができたのではないか――それが従来の「図鑑」にのっとった体裁を持っていたから。そういう意味でも上の表示画像は表面的な(文字通りに表面的な)模倣にすぎないが、この月のようなものが気に入ったので、敬意のしるしとしてこれを謹んで潮田氏に捧げる。